マドリードで行われた米中会談の内容とは

米中の当局者は9月14日と15日の2日間、スペインのマドリードで会談を行った。アメリカからは、スコット・ベッセント財務長官とジェイミーソン・グリア通商代表が参加した。

会合では、関税はもちろん、中国によるロシア産原油の購入も争点となった(アメリカは8月初旬、ロシア産原油を購入しているインドに対し、関税を倍増させた)。他にも、短編動画共有アプリ「TikTok」の所有権問題も議題に上ったという。

アジア・ソサエティ政策研究所のウェンディ・カトラー副所長は、マドリードでの会談後に次のように述べた。

「意味のある貿易合意をまとめる時間はほとんど残されていない。今後期待できるのは、一連の場当たり的な成果だろう。例えば、中国によるアメリカ産大豆などの追加購入の約束や、アメリカによる一部のハイテク輸出規制の発表見送り、関税一時停止措置の90日間延長といったものだ」

9月15日、ドナルド・トランプ米大統領はマドリードでの会談について「非常にうまくいった」と述べた。

会談に参加したベッセントは記者団に対し、「TikTokをアメリカの管理下に置くという枠組み合意に達した」と語った。詳細は明らかにしなかったが、トランプと習近平(シー・チンピン)国家主席が「9月19日に会談し、この合意を完成させる」と述べた。

8月に米中間で結ばれた合意により、5月から続いていた関税休戦が延長され、中国からの輸入品に対する関税は30%、米国製品に対する中国の関税は10%に上限が設定された。この合意は11月初旬まで維持されることとなる。

グリアは9月15日、「協議が前向きに進展し続けるのであれば、この期限のさらなる延長も検討する用意がある」と述べた。

中国経済にとっても、貿易戦争からくるダメージは小さくないようだ。

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