アナリストたちは、こうした経済関係が注視されており、状況が一段と不安定化すれば新規投資が疑問視される可能性があると指摘する。

英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のニール・クィリアム准研究員は「攻撃がさらに続けば、カタールと米国の企業はリスクを再評価し、適切なリスク緩和策を取らざるを得なくなるだろう」と述べた。

 

ボイコットの教訓

カタールは2017年に始まり3年以上続いた湾岸諸国との断交危機を莫大な原油と天然ガスがもたらす富によって乗り切った。サウジアラビア、UAE、バーレーン、オマーン、エジプトはカタールがテロ組織を支援していると非難し、交通や物流を遮断してカタール経済を締め付けた。カタールはこうした嫌疑を否定した。

カタールは当時、禁輸措置に対抗して国内の酪農業を立ち上げるために飛行機で乳牛を運び込むなど巨額の資金を費やした。

そのような極端な対策は現時点で必要とされないように思われる。

金融市場はイスラエルの空爆を無視したかのように見え、カタール国債や債務不履行リスクを保証する投資手段のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)にネガティブな反応がなかった。

湾岸諸国の市場が動揺していないその他の兆候として、サウジアラムコは10日にドル建てイスラム債の売り出しを予定通り進めており、ロイターは30億―40億ドルを調達する可能性があると報じた。

カタールのドーハ銀行は9日、イスラエルの空爆直後にもかかわらず債券発行で5億ドルを調達した。



[ロイター]
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