薄の復活には、大きな障害が付きまとうだろう。まず76歳という年齢だ。

習よりさらに4歳年上で、刑務所生活が健康に与えた影響も分からない。政治資本も問題になる。かつての仲間の多くは既に死去したか、引退したか、忠誠を誓う相手を変えている。

中国には「人走茶涼(人が去れば茶が冷める)」という格言がある。去る者は日々に疎しという意味だ。薄にとって、刑務所から共産党指導者の座までの距離は遠すぎる。そうであれば、政治的混乱が習のレガシーになるかもしれない。
newsweekjp_20240701034059.jpg練乙錚

YIZHENG LIAN

香港生まれ。米ミネソタ大学経済学博士。香港科学技術大学などで教え、1998年香港特別行政区政府の政策顧問に就任するが、民主化運動の支持を理由に解雇。経済紙「信報」編集長を経て2010年から日本に住む。
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