時間をかけて練習すれば重量があるウエイトを持ち上げる動作には秀でてくるだろう。しかし、自分の体を動かすという運動が持つ主目的を無視しているし、最終的には損なうことにつながる。
わたしは、227キロを背負ってスクワットできるのに、老人のようにぜいぜい喘ぎながら階段を上る太っちょのトレーニーを見たことがある。
筋肉がいびつかつ不自然に発達したため、思い通りに髪に櫛を入れられなくなった哀れなパワーリフターも知っている。彼がベンチプレスできるのは181キロだ。
キャリステニクスは、こういった運動障害には結びつかない。本質的に、自由に動く体を手に入れるためのトレーニングだからだ。
対象物を動かすのではなく、自分の体を対象物にして筋肉を鍛えるため、キャリステニクスの上級者になることは、敏捷でしなやかな体になっていくことを意味している。
自重力トレーニングは筋力を最大化する
キャリステニクスは効率性が高いエクササイズだ。個々の筋肉や筋肉の一部を鍛えるのではなく、筋肉、腱、関節、神経系を統合されたひとつの単位として動作させるからだ。その結果、筋肉にとどまらず、腱、関節、神経系を同時に鍛えることになる。
動作におけるこの相乗作用がめざましい筋力をつくり上げる。ウエイトが専門のトレーナーは、波打つような筋肉を持つことが筋力の源泉になると考える。
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