<正確性について疑念も>

DOGEは、9月1日までに各省庁の規制撤廃リストを完成させ、2026年1月20日までに全国展開を完了させる計画だ。内部文書ではこの日が「アメリカの再始動」になるのだという。

各省庁では現在、このAIツールを規制審査プロセスに統合するための研修が進められている。プレゼン資料によれば、このツールにより、規制審査に通常必要とされる労働時間の93%が削減され、360万時間かかる作業が36時間で完了する可能性があるとされている。

とはいえ、制度の正確性に対する懸念もある。HUDのある職員は同紙に対し、AIが法令を誤って解釈し、適法な文言を不適合と判定したことがあると証言した。HUDは、業務の効率化のためAIの活用を検討中であることを認めつつも、専門家による判断に取って代わるわけではないと強調した。

トランプによる規制撤廃の動きは今日に始まったものではない。今年1月には、新たな規則を1件追加するごとに10件の撤廃を義務付ける大統領令を発令している。運輸省や労働省といった省庁は、すでに数十件の規制を削除したと報告している。

しかし、規制削除のプロセスは専門家の間で疑問視されている。アメリカには規則を撤廃する際の法的手続きを規定している行政手続法という法律がある。かつてトランプがシャワーヘッドに関する規制を撤回しようとした際には、同法によって定められたプロセスを無視しようとしたため、法的問題に直面した。

DOGEの法務担当者は、このAIツールの法的妥当性について精査済みとしているが、裁判所が法的に認めるのか、また民間部門がAIツールの判断を信頼するのかについては不透明だ。

政府内からは反発も
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