<シェール革命のような発想の転換が地熱発電の分野で起きている──石油大手シェルエナジーも注目する「ファーボ・エナジー」とは?>

アメリカの石油・天然ガス産業が文字どおり「縦から横」へ発想の転換を行ったのは20年ほど前のこと。これが世界のエネルギー事情を大きく変えるきっかけとなった。

水平方向に掘削する技術に、大量の水を高圧噴射してシェール(頁岩)に人工的な割れ目を作る水圧破砕法を組み合わせることで、従来は採掘できなかった石油・天然ガスを利用できるようになったのだ。この「シェール革命」により、アメリカは石油・天然ガス生産の世界トップに躍り出た。

そして今、アメリカの石油産業の中心地、テキサス州ヒューストンに本社を置くファーボ・エナジー(Fervo Energy)が、同じく水平掘削技術と水圧破砕法を用いて、地熱発電の分野で革命を起こそうとしている。

石油・天然ガス生産であれ地熱発電であれ、「地中を掘削するという点で変わりはない──弊社の創業者たちは、そんなひらめきからこの事業を始めた」と、ファーボのセーラ・ジュウィット副社長(戦略担当)は本誌に語った。

従来型の地熱発電では、地中深く掘った穴から熱水や水蒸気を取り出して、その熱エネルギーで発電を行う。地中に高温の岩が存在するのは絶対条件だ。

さらにその岩(高温岩体と言う)に透水性がなければ水と熱が出合うことはなく、水蒸気も生まれないため、地熱発電の条件がそろう場所は限られていた。

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