中国発、米国向けの海上貨物輸送価格が今月、50%以上下落している。両国の関税合戦が「休戦」となったが、中国からの輸入が予想したほど回復していないという。

トランプ米政権が、145%まで引き上げた対中関税を30%に引き下げると、米国からの中国への発注が急増し、海上輸送運賃は大幅に上昇。代表的な上海─米西海岸の海上輸送コンテナ運賃(40フィートコンテナ)は今月初めに約6000ドルまで上昇した。

しかしジェフリーズの海運アナリスト、オマー・ノクタ氏は26日付のノートで、2500ドル前後が目先の下値と指摘。

海運コンサルティング会社ドリューリーは、運賃の下落は「最近の米の輸入急増が、当初予想していたような永続的な影響を与えられないことを示唆する」と述べた。ドリューリーの世界コンテナ指数は、5週連続上昇した後、2週連続で9%下落した。

4月に実質止まった米国の輸入は回復しつつある。しかし、米消費支出や経済成長に関税の出始めるに伴い、輸入の回復は予想より鈍い可能性がある。

センター・フォー・マリタイム・ストラテジーのシニアフェロー、ジョン・マックコウン氏、荷動きが鈍るほど、経済活動の勢いは弱くなり、インフレ率は上昇すると指摘し、トランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争の「快適な着地点はない」と述べた。



[ロイター]
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