世界の自動車業界は、中国のレアアース(希土類)輸出規制が過去5年で3度目の大規模なサプライチェーン(供給網)ショックに発展するリスクがあると警戒を強めている。

ドイツの磁石メーカー、マグノスフィアのフランク・エッカード最高経営責任者(CEO)のもとには、ここ数週間ひっきりなしに電話がかかってくる。

 

電話の相手は中国の輸出規制で品薄状態にあるレアアース磁石の代替供給源を必死に探す自動車メーカーや部品メーカーだ。一部のメーカーは代替磁石を確保できなければ、7月中旬までに工場が操業停止に追い込まれるリスクがあると話しているという。

エッカード氏は「自動車業界全体が完全なパニック状態だ。メーカーはどんな価格でも払う用意がある」と述べた。

自動車業界は2021─23年に半導体不足に見舞われ、生産が混乱に陥った。20年には新型コロナウイルスの流行で、数週間にわたる工場閉鎖を余儀なくされた。

こうした危機を受け、業界はサプライチェーン戦略を強化。主要部品の代替供給源の確保を優先し、危機に弱いジャストインタイムの在庫管理を見直した。

だが、電話の様子から判断すると「誰も過去から学んでいない」ようだとエッカード氏は指摘する。

今回不足しているのはレアアースだが、中国が圧倒的なシェアを握るため、業界にはめぼしい選択肢がほとんどない。中国の一握りの官僚が輸出許可権限を握っているためだ。

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