<銀河とブラックホールはなぜ共に進化するのか...その謎に迫るカギが、ブラックホールから吹き出す強力な「風」にあるのではないかとする研究結果が発表された>

地球から比較的近距離に存在する、あるブラックホールの中心部に潜む超大質量ブラックホールが、超高速ガスを「弾丸のように」、周囲を取り囲む銀河に向かって矢継ぎ早に放っている可能性が浮上した。

この結論は、日米欧の宇宙機関による国際共同プロジェクト「X線分光撮像衛星(XRISM:クリズム)」で研究を行なっている国際的な天文学者チームが導き出したものだ。XRISMで用いられている人工衛星は、銀河を吹き抜ける高温のプラズマ風を観測する目的で設計されている。

今回の研究対象は、地球から21億8000万光年の距離にあり、へび座に位置する活動銀河核「PDS 456」だった。

研究チームによると、この活動銀河核が発するエネルギーは、「弾丸」のような構造を持つ風によって運ばれており、そのエネルギー量も、これまでの予想よりもはるかに大きかったという。この研究成果は、銀河と、その中心にあるブラックホールの共進化の過程に関して、これまでの定説を覆す可能性があるとのことだ。

研究チームは論文で、次のように記している。「こうした推定は、均質な風が、銀河の星間物質に対して球対称的なかたちで影響を与えると仮定するようなエネルギー駆動型のアウトフローモデル(編集部注:アウトフローとは、ブラックホールから高速で吹き出すガスの流れ[風]のこと)や運動量駆動型のアウトフローモデルを支持しない」

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