「隣家では落下地点のすぐ近くで自転車に乗る子供たちがいた」とクラークさんは言う。「それでもけが人も壊れた物もなかった。庭の芝生の真ん中という、考えられる限りで一番いい場所に落ちた」

氷塊がどこから来たのかは今も不明だが、クラークさんの推測では航空機から落下した可能性がある。証拠に挙げたのはフライト追跡サービス「FlightRadar24」のデータだった。

「この出来事の発生とほぼ同時刻に、約1.3マイル離れた高度1万8000フィートの上空を、時速約400マイルで通過する飛行機があった。氷塊がそこから来たのかどうかを突き止める手段はない。ただ、自分たちが入手した情報から、そうではないかと疑っている」(クラークさん)

落下のタイミングはザックさんが直後に母親に電話した時刻で裏付けられたといい、発生時刻は午後3時半と特定できた。

飛行機から氷が落下する現象は、極めて稀だが全くないわけではない。結露や排水システムの漏水がたまってできる大きな氷の塊(「ブルーアイス」と呼ばれることもある)は、飛行中に剥がれ落ちることがある。

今回の出来事は、世界中で空の旅が回復する中で発生した。国際航空運送協会(IATA)がまとめた2月の統計によると、航空会社の座席利用率(航空会社が販売した座席が総座席数に占める割合)は1月に82.1%に達し、同月としては過去最高を記録している。

(翻訳:鈴木聖子)

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