彼はおならやゲップに悩んでいる人々がしばしば初期の不安症の患者に現れる兆候(のぼせ、心悸亢進[しんきこうしん]、息切れ、不安、めまい、睡眠障害、不整脈など)を示すことに気づきました。

これはどこから来るのでしょうか? 

 

臨床医学ハンドブック『エクサプラン』によればこうです──消化管に空気が溜まることによって横隔膜が押し上げられ、直接あるいは間接に心臓が圧迫される。これはさまざまな心臓疾患のもとになるが、とりわけ狭心症と似た痛みを引き起こす。重篤な場合には短期間失神することもある。

もしおならやゲップがひどくなったのなら、あなたの不安の原因は「単なる」ロエムヘルド症候群かもしれません。

幸いなことにこれは簡単なテストでわかるうえ、安心して飲める薬がたくさんあります。不安がまだ脳の奥深くに根を下ろしていない初期の段階なら、大丈夫、横隔膜を圧迫しなければ、不安も起きません。

一番簡単なのは、宗教改革をしたルターの時代(16世紀)にはごくあたりまえだったように、思う存分ゲップをし、おならをすることです。

とはいっても、家庭や職場ではなかなか難しいでしょうから、それよりむしろ食事療法をお勧めします。試しに2週間、ガスが溜まりやすくなる食べ物をすべて避けてみてください。もし本当にロエムヘルド症候群にかかっているなら、これだけで大きな変化が見られます。

ガスを溜まりやすくする食べ物は、ガスを溜まりにくくする食べ物同様、豆類、タマネギ、バナナ、リンゴ、キウイ、パン、乳製品、肉類、炭酸飲料、糖類など、とてもたくさんあります。

クラウス・ベルンハルト(Klaus Bernhardt)

臨床心理士。科学・医療ジャーナリストとして活躍後、心理学、精神医学を学ぶ。現在、不安症やパニック発作の専門家として、ベルリンでカウンセリングルームを開設。最新の脳科学に基づいた画期的療法はドイツで注目を集めている。脳神経科学教育マネジメント協会(AFNB)会員。

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