日本大使館の対応に疑問

みどりさんの友人たちは日本大使館の対応にも疑問を持っている。デイビッドは子供たちのパスポートをみどりさんに返そうとしなかった。DVや子供のパスポート発行について何度も相談していたにもかかわらず、大使館は「元夫の同意を取って」と指示するだけだったという。「DVの場合は緊急にパスポートを発行できるのに、大使館はそれをしなかった」と友人たちは悔やむ。「母国へ子供を連れ帰ろうとする母親の70%が暴力の被害者。ハーグ条約は虐待加害者に有利に働く」と、スプロンズ弁護士も指摘する。

友人たちのデモやソーシャルメディアでの情報発信の結果、日本の外務省も在外公館の対応や情報共有、DV対応研修の強化を国会で約束した。

生前のみどりさんは、自分のDVやハーグ条約の問題を周囲とシェアしていた。だからこそ警察が失火と発表した時に、誰もがそれは違うと声を上げることができた。海外でのDV被害をめぐる環境に大きな変化をもたらした彼女の死を、私たちは語り継いでいかなければならない──友人たちはそう訴えている。

変化の代償はあまりに大きすぎたが。

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