<古代アメリカでは、ハリセンボンなど人間にとっては猛毒の魚を大量に集めて使っていたようだが──>

米フロリダに暮らしていた古代アメリカ先住民は、猛毒の魚を謎の目的に使用していたようだ。

先住民族カルーサ(Calusa)が貝殻を積み上げて造った人工島マウンドキー(Mound Key)を調査していた研究チームは、ハリセンボンの仲間やバーフィッシュといった魚の遺物が大量に含まれた特異な堆積物を発見した。

これらの魚は鋭いとげのある体を膨らませて身を守るのが特徴で、人間にとって致死的な有毒化合物が含まれている。

専門誌「Journal of Anthropological Archaeology」でこの謎の遺物を発表したペンシルベニア州立大学のイザベル・ホランドルレウィツ(Isabelle Holland-Lulewicz)助教は、カルーサが魚の背骨や皮、内臓などから何らかの製品を作ったと提唱

とげを入れ墨の道具、矢や槍の先端に使用したほか毒性を利用して医療や武器に用いた可能性もある。

フロリダ南西部で勢力を誇ったカルーサだが、植民者との衝突やヨーロッパから持ち込まれた感染症などの要因が重なり、18世紀後半に絶滅した。

<参考文献>

Holland-Lulewicz, I. (2024). Beyond Subsistence: Toxic burrfishes and non-food-based economies among the Calusa complex fisher-hunter-gatherers of the American Southeast. Journal of Anthropological Archaeology, 77, 101653. https://doi.org/10.1016/j.jaa.2024.101653

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