<ミュンヘン安全保障会議でバンス副大統領が欧州を非難、米国主導の世界秩序崩壊後に待ち受ける混沌の時代>

国際関係において、「ミュンヘン」といえばそれが持つ意味は80年間以上にわたって1つしかなかった。チェンバレン英首相が1938年のミュンヘン会議で進めたナチスドイツへの破滅的な宥和政策である。

だが、ここにきて「ミュンヘン」は新たな、そしておそらくは一段と厄介な意味を帯びようとしている──世界覇権の自発的な放棄だ。

2月14日からドイツ南部ミュンヘンで開催されたミュンヘン安全保障会議に先駆け、ピート・ヘグセス国防長官やマルコ・ルビオ国務長官などの米政府高官は、アメリカがNATOへの関与を劇的に弱め、中国とロシアの求める「多極化した世界」が現実となる可能性を示唆していた。

そこに追い打ちをかけたのが、ミュンヘン会議でのJ・D・バンス米副大統領の強気で侮辱的な演説だ。外交アナリストのリチャード・フォンテーンによれば、一部の欧州当局者はバンスの発言を「大西洋を挟んだ離婚手続きの始まり」と解釈したという。

2月18日にはルビオがサウジアラビアでロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談。欧州やウクライナの関与はなかった。会談の目的はウクライナ戦争の和平合意を模索し、ルビオが語ったように「地政学的にロシアと提携するという信じられないような可能性の扉を開く」ことだった。

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