<注目の新作映画で演じた濃厚な人物、その役作りについて、アカデミー賞助演女優賞にもノミネートされたマリアンヌ・ジャン・バプティストが語る>

巨匠マイク・リー(Mike Leigh)(81)の名作『秘密と嘘(Secrets & Lies)』(1996年)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされてから約30年。

マリアンヌ・ジャン・バプティスト(Marianne Jean-Baptiste)は、新作映画『ハード・トゥルース(Hard Truths)』で再びリー監督に呼ばれたことを素直に喜んでいる。

彼女が今回演じたのはパンジーという名の中年女性。鬱屈した思いや怒りを抱えていて、誰とでもぶつかってしまうタイプの人物だ。

リー監督は登場人物の人物像を徹底して作り込むことで知られる。

「あそこまで準備やリハーサルにこだわる監督は彼だけ」と、ジャン・バプティストは言う。監督の期待に応えて熱演し、今回も複数の賞レースで名が挙がっているが、彼女自身は劇場に客が集まるかどうかが心配らしい。

「今の時代、映画館に足を運んでもらうのはどんどん難しくなっている。こういう低予算の映画は特にそう」と、ジャン・バプティストは言う。果たして新作が大手スタジオの超大作を向こうに回して「どこまでやれるか、本当に楽しみ」。

そう語る彼女に、本誌H・アラン・スコットが聞いた。

◇ ◇ ◇

──パンジーという人物になり切るのは大変だった?

たくさんの思い入れと、たくさんの忍耐が必要だった。みんなで役作りに取りかかって、すぐに気付いた。「これは一筋縄ではいかないぞ」って。なにしろパンジーの人生には、山ほどの失望と思いどおりにいかなかった苦い経験が詰まっている。そういう人物をどう表現するか。彼女の抱える傷や、折れそうな心、恐怖心をね。

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