<就任早々署名した大量の大統領令──その中でも、至って標準的な命令から実効性の乏しいもの、本気で憂慮すべきものまで性格に差がある>

ドナルド・トランプは、1月20日に大統領就任式を終えて早々に、大量の大統領令(行政命令および覚書)に次々と署名している。その中でどれが単なるパフォーマンスという性格が強く、どれが実際に大きな影響を持つのかを見極めることは、一見すると難しい。

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就任初日にいくつかの大統領令に署名すること自体は、トランプだけでなく、歴代のアメリカ大統領も伝統的に行ってきた。その多くは、あくまでも象徴的なものだ。

しかし、トランプが既に署名した大統領令の中には、アメリカ政治のこれまでの常識から逸脱したものも含まれていると、プリンストン大学の「法・公共政策プログラム」の責任者を務めるデボラ・パールスタイン教授は指摘する。パールスタインによると、トランプの大統領令は4つのカテゴリーに分けて考えると理解しやすい。

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①至って標準的な命令

トランプは大統領令により、司法長官代行にジェームズ・マクヘンリーを任命した。これは、司法長官に指名したパム・ボンディが上院で承認されるまでの措置だ。

ピート・ヘグセスが24日に国防長官として上院で承認されるまでは、ロバート・セレスが大統領令に基づいて国防長官代行を務めていた。同様に、財務長官、教育長官、労働長官の代行も任命されている。

トランプが署名した大統領令の一部は、このカテゴリーに分類できる。こうした大統領令を発するのは「特別なことではない」と、パールスタインは言う。「取り立てて関心を払う必要はないだろう」

②実効性の乏しい命令
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