ウクライナ軍が今月に入ってロシアのクルスク州で新たな攻撃を開始し、ウクライナのドンバス州の戦闘も激化する中で、ロシア兵の死者は激増している。

死傷者数の推計には幅があり、ウクライナが公表する数字は大抵、西側諸国の数字を上回る。ウクライナと同様にロシアも通常、戦争による死傷者数を公表することはめったにない。

ウクライナ陸軍のオレクサンドル・シルスキー(Oleksandr Syrskyi)司令官は1月19日のインタビューで、ロシア側の2024年の死傷者は、死亡した15万人を含めて43万4000人だったと語った。ウクライナ側の死傷者は明らかにしなかった。

ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領も、ロシアがウクライナとの戦闘を外国軍に頼っている事実を隠していると指摘。ウクライナ軍と戦うためにロシアに派遣され、戦争捕虜となった北朝鮮兵2人の映像を公開していた。

【関連記事】「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が「顔出し」で語る衝撃映像をゼレンスキー大統領が公開

ウクライナと韓国は2024年末、北朝鮮が推定1万人から1万2000人の兵士をロシア南部に派遣したと伝えた。

ウクライナ陸軍のシルスキー司令官は1月19日、「今年の戦闘で(ロシアのプーチン大統領は)過去2年の戦争を合わせた以上に多くを失った」とウクライナの報道機関TSNに語った。

ウクライナの活動家セルヒー・ステルネンコ(Serhii Sternenko)は1月18日、「『障害者連隊』はこの半年の間に占領軍の間でかなり一般的になった。プーチンはどんな代償を払っても、もっと領土を奪いたい。もし、さらに多くの死者を送り込んで突撃させることができるのなら、そうするだろう」とテレグラムに投稿している。

この戦争による死者数は今後も増え続けるだろう。ドナルド・トランプのアメリカ大統領就任で和平交渉の可能性が浮上することから、双方その前に戦場で優勢に立つことを狙っている。

(翻訳:鈴木聖子)

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます