[シドニー 6日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のロウ総裁は6日、住宅市場と経済に関する講演を行い、住宅市場の調整が国内経済の成長を損ねる可能性は低いとの認識を示した。
また、不動産価格が低迷し、個人消費が減速するなか、労働市場の状況は中銀の金融政策運営において特に重要になったと指摘した。
「労働市場の一段の逼迫は、賃金の段階的な伸びと所得の伸び加速につながる」との見方を示し、これが住宅価格の低迷による影響を相殺すると指摘した。
中銀は前日、政策金利を過去最低の1.50%に据え置いた。[nL3N20S16F]
総裁は講演で、金利が上昇と低下のどちらかに動くリスクは均衡が取れているようだとし、中立的なスタンスをあらためて示した。
供給物件の大幅増加が不動産市場の減速の一因だと指摘。また、住宅価格が現在調整局面にあることは驚きではないとの見方を示した。住宅価格は2017年終盤までの5年間で50%超上昇したが、それ以降約9%下落し、16年年央の水準になっている。
その結果、1月の住宅ローンの伸びは4.4%と、過去最低の伸びを記録した。
総裁は、新規借り手に対する融資上限の平均は、2015年以降、約20%縮小したようだと指摘。「信用枠の状況を注視している」と述べた。
「貸し手が昨年リスク管理を再調整したことから、バランスが急速に変化した可能性がある。これは、恐らく必要以上に信用状況が逼迫したことを意味している」と説明した。
その上で「貸し手が引き続き適切なバランスを模索するなか、銀行が信用リスクを取る用意があるということは重要だ、とわれわれは認識すべきだ。さらに、貸し手はリスクを十分管理する能力を持っていることが重要だ。それができなければ、経済が打撃を受ける」と指摘した。