<ウクライナ支援を妨げ続けるハンガリーにあの手この手で圧力をかけるEU。親露姿勢を貫くオルバン政権に対しては、国内でも逆風が──>

アメリカが欧州連合(EU)に敵対的な姿勢すら見せる今、ますますEUは反ロシアとウクライナ支援で団結しようとしている。

それなのにハンガリーのオルバン・ビクトル首相は、相も変わらず親露派だ。EU首脳会議では「拒否権」を投じて、ウクライナ支援をブロックしている。そんな中、EUでは、いよいよハンガリーの拒否権の行使を阻止しようとする動きがある。次の総選挙まで1年を切った同国では、オルバン一族と、取り巻きのお金持ちぶりが暴かれ、有力な対抗馬も登場している。

うんざりするEU首脳たち

オルバン首相に、EU加盟国の首脳の面々はうんざりしている。もはや一晩たりとも駆け引きをするつもりもないし、といって非難を口にすることも少なくなってきたという。その代わりにすべきは行動・前進であって、彼をEU首脳会議の「主役」にしないことだ。

大変珍しいことに、3月には2回もEU首脳会議が開かれた。ウクライナ支援のための新たな軍事支援パッケージは、27カ国の加盟国中26カ国が賛成したにもかかわらず、またもやオルバン首相の「拒否権」で採択できなかった。複数の欧州メディアが、冷ややかな空気を報告している。「友達」のドナルド・トランプ米大統領より、反対に投票するよう言われたのでは、というような憶測もささやかれていたという。

ハンガリーをEUから離脱させる? そのような方法は存在しない。唯一可能なのは、ハンガリーが望んだ時だけである。そこでいよいよ現実味を増してきたと思われるのが、ハンガリーを議決から合法的に外す案を実行することである。あの手この手で策が練られている。

ハンガリーの議決権を奪う「核兵器」とは
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