これからの未来は、不確実性が高まる。

英国オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授らが2013年9月に書いた「THE FUTURE OF EMPLOYMENT」という論文で、米国の現在の雇用の約47%が危険にさらされることが知らされた。それ以来、AI(人工知能)やロボットの進化によって、なくなる職業が各所で議論されている。

筆者が伝えたいのは、逆算ではなく、その時々で自分で調べ、判断し、意思決定できる力を身に付けることの重要性だ。社会の変化という激流の中でも、自らの価値を出せる場所を見つけ続け、生き抜ける力を身に付けることこそが重要なのだ。

世の中を知り、自分との相性を真剣に考え、社会の中でどのように生きていくかを考える。そして、その際に必要なことを自ら特定し、知識や技術を身に付けていく。

その思考や行動を学生時代から始めれば、やがて習慣化し、社会人になってからも自立してその人らしいキャリアを積めるはずだ。逆算ではない、自立型のキャリア観の醸成が求められている。

学校も、企業も、学生も、未来のための覚悟が必要だ

教育関係者でキャリア教育や就職支援にたずさわる方は、ぜひ学生が自立し、70歳まで働いていく際の「換金価値」を、時代の激流の中で、その都度自ら探し続ける力を身に付けるための支援をしていただきたい。

企業で働く方は、自社が本質的な採用活動をしているか、ぜひチェックしていただきたい。極端な表現だが、だまして入社させても、すぐに辞めてしまうのが現状だ。

力を注ぐのは、自社を良く見せようとすることでも、とにかく採用のための母集団を集めようとすることでもない。本当に合う人を見つけるために、適切な情報提供を早期の学生からきちんと行っていくことだ。

最後に、学生の皆さんに伝えたいのは、自分の人生は自分のものであるということ。裏返すと誰も責任を取ってはくれない。

人生100年時代には、70歳まで仕事で価値を出し続けなければならない。そのための最初の選択である新卒就職は、どんなに時間を掛けても掛けすぎということはない。悔いのない人生のために、社会に対する視野を広げるための活動を、堂々と早くから始めてほしい。