アゼルバイジャンとアルメニアの軍事衝突はなぜ一大事か

2020年9月30日(水)17時55分
デービッド・ブレナン

イスラエルは、最大の敵であるイランを封じ込めるためにアゼルバイジャンとの良好な関係を維持したがっている。

同じ理由で、アメリカは2016~17年の約300万ドルだったアゼルバイジャンへの安全保障関連投資を、2018~19年には約1億ドルに引き上げた。アルメニアが2018会計年度にアメリカから受け取った安全保障支援金は420万ドルだけだ。

したがって、ナゴルノ・カラバフの状況は、アメリカとイランの対立に関わってくる。イラン政府は冷静さを求め、和平交渉の仲介役を申し出た。イスラエルとアメリカがあらゆる手を使ってイランの外交的影響力を弱体化しようとしているなか、イランにしてみればこの紛争は、自国の影響力を拡大する格好の手段となるだろう。

(翻訳:栗原紀子)

<参考記事>アゼルバイジャンとアルメニア、軍事衝突の背景とは
<参考記事>ドイツ議会がアルメニア人「虐殺」を認定、の意味

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