ウランいらず「トリウム原発」の可能性

2011年8月3日(水)10時40分
トーマス・グレアム(元米上級外交官)、マイケル・ハワード(英保守党前党首)

核保有の真意が分かる「リトマス紙」

 ただし、現状では核開発に着手する国は真意を隠すことができる。ウラン濃縮計画やプルトニウムを生成する原子炉建設が平和的な民生利用を目的としているのか、核兵器製造の口実なのか、あるいはその両方なのかを確かめる方法がない。

 だが、効率的に発電できて核拡散にもつながらない燃料があるのに、 それでも核兵器の原料を生産できる方法を選ぶとしたらどうだろう。その国が何を優先しているか疑問の余地はほとんどなく、国際社会も相応の行動が取れる。

 原発の稼働方法の変更は、長年の慎重な研究と実験があってようやく実現する。だからこそ今、核拡散につながらない燃料の研究開発を急ぐべきだ。さもなければ、何もせずに手をこまねいていることになる。そんな危険な賭けに出る余裕は、私たちにはない。

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