「長い江戸時代」が日本企業のグローバル化を阻害する

2012年7月20日(金)14時07分
池田信夫

 今年3月期決算で7700億円もの最終赤字を計上したパナソニックは、テレビ部門などの事業売却を迫られているが、決断は容易ではない。新社長に就任した津賀一宏氏は「当社は中小企業の集合体だ。管理職は社内の交渉に明け暮れている」と嘆いた。日本企業は現場の自律性が高く、労働者がよく働く。松下幸之助が創造した事業部制は、こうした特徴を利用したものだが、要素技術で新興国に追いつかれ、システムやソフトウェアで勝負しなければならない現代には、この分権的な組織が足枷になっている。

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