プーチンが中東各国の「仲介役」に名乗りを上げた...湾岸4カ国首脳と電話会談したロシアの「腹の内」
ロシア・モスクワでアムール州知事のワシリー・オルロフ氏との会談に臨むプーチン大統領。2日撮影の提供写真。Sputnik/Gavriil Grigorov/Pool via REUTERS
ロシアのプーチン大統領は2日、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃を受け湾岸アラブ4カ国の首脳と電話会談を行い、イランに対する攻撃を非難した上で、ロシアはイランとの関係を活用して中東情勢の沈静化に向け支援する用意があると伝えた。
湾岸アラブ諸国は米国とイスラエルによる攻撃に対する報復でイランのミサイル攻撃の標的になっている。ロシア大統領府によると、プーチン氏はアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、サウジアラビア、カタールの首脳と相次いで電話会談を実施。米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃を正当性のない攻撃と非難した上で、即時停戦の必要性と、政治、外交プロセスに戻ることの重要性を強調した。
UAEのムハンマド大統領との会談でUAEが受けた攻撃を巡りイランとの「仲介役」を務める用意があると伝えたほか、カタールのタミム首長との会談で紛争の拡大や第三国が巻き込まれるリスクに懸念を表明。バーレーンのハマド国王との会談では地域の安定化に向けあらゆる支援を行う姿勢を示した。
サウジアラビアの事実上の権力者ムハンマド皇太子との会談では、ロシアはイランと湾岸諸国の双方と友好関係を持っているため、地域の安定化に寄与できると伝えた。
プーチン氏は1日、イランのペゼシュキアン大統領宛ての書簡で、イランの最高指導者ハメネイ師とその家族が米国とイスラエルの攻撃で死亡したことについて、「冷酷な」殺人であり、人間の道徳規範と国際法のあらゆる規範に違反していると非難。ロシア外務省も声明で米国とイスラエルを非難したほか、ロシア大統領府は、イラン指導部と引き続き緊密に連絡を取り合っていると明らかにしていた。
ただ、ロシアはウクライナ和平協議の仲介役を務めるトランプ米政権との関係悪化は避けたい考え。ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシアには守るべき「自国の利益」があり、ウクライナを巡る交渉を継続することがロシアの利益にかなうと述べている。
アマゾンに飛びます
2026年3月17号(3月10日発売)は「教養としてのミュージカル入門」特集。社会と時代を鮮烈に描き出すポリティカルな作品の魅力[PLUS]山崎育三郎ロングインタビュー
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら






