住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で全国の空き家率は急上昇する
同じやり方で全都道府県の2053年の空き家率を試算し、各県を塗り分けた地図にしてみた。<図1>は、2023年と2053年の地図を並べたものだ。

今後30年間の変化を見て取れるが、全体的に地図の模様が濃くなっている。2023年では空き家率が20%を超えるのは6県だけだったが、2053年では都市部を除く大半の県に色が付いている。9つの県が30%超えで、徳島県と鹿児島県は40%超えだ。これでも控えめな予測で、実際は多くの県が一段上の濃い色で染まるだろう。
住宅の4~5割が空き家。近未来では、こういう地域がちらほら出てくると思われるが、激増する空き家を、社会を脅かす危険因子とするか、適切な用途に活用するかは政策次第だ。後者の例として、外国人(技能実習生など)の住まいとして空き家を活用する取り組みがある。また、身寄りのない単身高齢者への部屋の貸し渋りを解消すべく、保証人不要の死後事務委託契約を取り交わす動きも出ている。こういう取り組みを進めないと、家がない単身高齢者と、賃貸アパートの空き部屋が溢れ返ることとなる。
空き家と住居難民、食品ロスと飢餓......。日本社会では、何とも奇妙な組み合わせが同居している。「住」にせよ「食」にせよ、需要と供給をうまく結びつけることが重要だ。ICTを活用してこれを上手く進めれば、基礎的な生活条件に事欠く人は大幅に減らせるはずだ。
<資料>
総務省『住宅土地統計』





