最新記事
ウクライナ情勢

ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間

Russian helicopter appears to strike own troops in Kursk video

2024年8月16日(金)19時21分
エリー・クック

現在スジャが誰の支配下にあるのかは明らかになっていない。ロシア南部チェチェン共和国の特殊部隊で司令官を務める人物は14日、ロシアの国営メディアに対して、ウクライナ軍がスジャを制圧したという報道を否定。現地では「戦闘が続いて」いるが、スジャの町の中には今もロシア軍の部隊がいると述べた。

ウクライナは「戦争をロシア領に移す」決意

米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」によれば、ウクライナのメディアはウクライナ人ジャーナリストがスジャ中心部にいる映像を含むリポートを報じ、ウクライナ軍がスジャの「少なくとも一部」とその周辺を掌握していることを示唆している。

ウクライナの当局者らは、ロシアへの越境攻撃は自衛に重点を置いたもので、クルスク州を拠点に行われる破壊的な攻撃からウクライナの領土を守るためだとしている。

ウクライナ大統領府のミハイロ・ポドリャク顧問は14日、ロシア語の独立系メディア「メドゥーザ」に対して「ウクライナが展開しているのは防衛戦だ。ロシア軍との間に必要な距離を確保すべく彼らを押し戻し、ロシア軍の砲弾がウクライナの民間人に対して使われることがないようにしている」と述べた。

ポドリャクはまた、ウクライナ側はロシア軍がウクライナ領内にいる部隊への物資補給に使用しているルートの遮断やロシア指導部の「失敗を明らかに示す」ことにも注力しているとつけ加え、ウクライナは「戦争をロシア領に移す」決意だと述べた。

クルスク州に経験豊富なロシア軍の増援部隊が到着するなか、ウクライナ軍が次にどのようなステップを取るのかは明らかになっていない。

ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロ産原油、割引幅1年ぶり水準 米制裁で印中の購入が

ビジネス

英アストラゼネカ、7─9月期の業績堅調 通期見通し

ワールド

トランプ関税、違憲判断なら一部原告に返還も=米通商

ビジネス

追加利下げに慎重、政府閉鎖で物価指標が欠如=米シカ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの前に現れた「強力すぎるライバル」にSNS爆笑
  • 4
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 7
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 8
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 9
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 10
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中