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パレスチナ

エジプトはガザ停戦案をなぜ「こっそり改変」したのか?

2024年5月27日(月)13時35分
ブレンダン・コール
ガザ地区南部ラファ

ガザ地区南部ラファでは戦闘が続いている MOHAMMED SALEMーREUTERS

<ハマスの要求を勝手に追加した停戦案をハマス側に提示したエジプト。非難の声が上がるが、イスラエルはエジプトの動きを認識していたという...>

イスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦交渉をめぐり、仲介国のエジプトが停戦案をひそかに改変していたとCNNが報じた。

エジプトの交渉担当者は4月下旬にイスラエルを訪問し、イスラエル人の人質の解放と引き換えに、敵対行為の一時停止とパレスチナ人囚人を解放する枠組みを協議した。

CNNによると、エジプト情報当局が、イスラエルには知らせずに、ハマスの要求を勝手に追加した停戦案をハマス側に提示していたという。

要求には、イスラエル軍のガザからの完全撤退も含まれていた(完全撤退が停戦案に追加されたかは不明)。ハマスは5月6日、その停戦案を受け入れると発表していた。

エジプトに対して関係国からは非難が上がるが、元イスラエル諜報高官のアビ・メラメドは、イスラエルはエジプトの行動を認識していたとみており、「(エジプト国境の)ラファ検問所をめぐる交渉に利用しようとした可能性がある」と指摘している。

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