最新記事

人工妊娠中絶

「お前の体は俺のもの」と中絶権支持派を煽る男の動画が話題に

2022年5月10日(火)19時00分
川口陽
「私の体に禁止令を近づけるな」のプラカードを掲げて行進するデモ参加者

「私の体に禁止令を近づけるな」のプラカードを掲げて行進するデモ参加者(5月5日) Mike Segar-REUTERS

<中絶の権利を訴えるデモ参加者らに対し、「選択肢はない」と不敵な笑みを浮かべる男>

人工妊娠中絶の権利を支持するデモ参加者らに向かって、耳を疑うような言葉を浴びせる男の動画が物議を醸している。

アメリカでは2日、1973年に中絶を合法化した「ロー対ウェイド判決」を覆そうとする連邦最高裁内の意見をまとめた判決草案がリークされた。週末にはこれに反対するデモが全米の都市で行われた。

ニューヨークでもセント・パトリック大聖堂の前に抗議者が多数集まり、中絶が全米で合法的な選択肢であり続けるよう訴えた。映像からは、「教会でなく、州でもなく、人々がその運命を決めなければならない」というチャントが聞き取れる。

一方、大聖堂の入り口付近では様相の異なる男たちがデモ参加者らを煽っている。"アメリカ・ファースト"の帽子をかぶり、ニューヨーク市消防局(FDNY)の記章入りのスウェットを着た男は「俺がその人々だ」「選択肢はない」と演説調で応戦。

「お前の体は俺のものだし、お前は俺の赤ちゃんを産むんだ!」

ニューヨーク市消防局の広報担当者は本誌に対し、この男は同署の隊員ではないと回答している。活動家のエイミー・シスキンドがツイッターに投稿したこの映像は(10日の時点で)1.2万以上のリツイートを記録。ソーシャルメディア上では、怒りの声が広がっている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ首都などに大規模攻撃、15人死亡 純粋な

ワールド

台湾、ウクライナで実戦投入のドローン技術導入へ 中

ビジネス

利上げ継続姿勢も、経済・物価「下振れリスク大きい」

ワールド

焦点:関税交渉まとまらず、石破政権 参院選控え「国
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 7
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 8
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 9
    コメ高騰の犯人はJAや買い占めではなく...日本に根…
  • 10
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 3
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 7
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中