最新記事

米中関係

米中、来週アラスカ州で高官会談 バイデン政権で初の対面協議

2021年3月11日(木)09時33分

米中高官がバイデン政権発足後初の会合を18─19日に米アラスカ州のアンカレッジで開くと、米紙WSJが報じた。写真は2018年、バージニア州アーリントンで撮影(2021年 ロイター/Yuri Gripas)

米国務省は10日、ブリンケン国務長官が18日に米アラスカ州で中国高官との協議を行うと発表した。対面式での米中高官協議はバイデン政権発足後初めて。

米国からはブリンケン長官のほか、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が出席。中国から外交担当トップである楊潔篪・共産党政治局員と王毅国務委員兼外相が出席する。

国務省は声明で「多岐にわたる項目」について協議が行われるとしたが、詳細は明らかにしなかった。

ホワイトハウスのサキ報道官は記者会見で「米国がアジアと欧州のパートナー国との緊密な協議を実施した後、バイデン政権初となる米中高官協議を米国の国土で開くことが重要だった」とし、今回の協議は「大きな見解の相違がある問題を含め、多岐にわたる案件について話し合う機会になる」と述べた。

米中高官協議に関して、ワシントンの在米中国大使館からコメントは得られていない。

ブリンケン長官はこの日に下院外交委員会で行った証言で、来週の協議は多くの進展が得られなかったと批判されている過去の米政権下での協議の繰り返しにはならないと表明。また、中国が新疆ウイグル自治区における少数民族ウイグル族らに対する人権侵害は行っていないと主張するなら、中国は世界各国に対し同地域へのアクセスを認めるべきだと述べた。

戦略国際問題研究所(CSIS)のアジア専門家、ボニー・グレーサー氏は「米中問題の原因は米国にあり、ボールは米国側のコートにあるとの従来の主張を中国が繰り返せば、今回の協議で前向きな結果は得られない」としている。

*内容を追加しました。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日産が追浜工場の生産終了へ、湘南への委託も 今後の

ビジネス

リオ・ティント、鉄鉱石部門トップのトロット氏がCE

ワールド

トランプ氏「英は米のために戦うが、EUは疑問」 通

ワールド

米大統領が兵器提供でのモスクワ攻撃言及、4日のウク
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 2
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中