最新記事

感染第3波

東京都、10日の新型コロナ新規感染602人 病床ひっ迫、入院調整つかず翌日持ち越しが頻発

2020年12月10日(木)21時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

東京都は10日、新たに602人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。

東京都は10日、都内で新たに602人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。NHKなど国内メディアが報じた。

この日確認された陽性者は年代別に、20代と30代が272人で約45%、40代と50代を合わせて197人で約33%、65歳以上の高齢者は77人で約13%となっている。一方、都の基準で集計した10日時点の重症の患者は9日と同じ59人だという。

これで都内で確認された陽性者の合計は45,529人となった。

11月に入って顕著となってきた新型コロナウイルスの感染第3波は、感染経路として家庭内での感染がもっとも多くなっているほか、企業や飲食店などでもクラスターが発生し感染拡大防止が難しい状況になっている。

入院調整間に合わず、翌日に持ち越される例が多数発生

こうしたなか、東京都は10日午後に新型コロナウイルス感染症モニタリング会議を開催し、感染状況については最高レベルの「感染が拡大していると思われる」、医療提供体制については最高から1つ下の「体制強化が必要であると思われる」という現状分析を行った。

ただし、医療提供体制については、
・入院患者数は 1,800 人を超える非常に高い水準まで増加しており、医療提供体制が逼迫し始めている。
・コロナ入院患者の急増に伴い、コロナ患者のための医療と通常の医療との両立が困難な状況になりつつある。
・保健所から入院調整本部への調整依頼件数は、新規陽性者数の急増に伴い、160 件/日を超える高い水準で推移し、入院調整が極めて難航し、翌日以降の調整に繰り越す例が連日、多数生じている。
・入院患者数の急増により、緊急性の高い重症患者、認知症、透析患者や精神疾患を持つ患者の病院、高齢者施設からの転院に加え、中等症以上の新規入院患者の入院調整が難航している。
・自宅療養者の増加に伴い、その健康観察等を担当する保健所の負担が増加している。
といった厳しい状況にあることが報告された。

これらを踏まえて、年末年始の療養体制の確保が急務となっていると指摘がなされた。

newsweek_20201210_154952.png

東京都・新型コロナウイルス新規陽性患者の推移

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国のイラン産原油輸入、6月に急増 紛争前の輸送加

ワールド

トランプ氏の出生地主義見直す大統領令、米最高裁が全

ワールド

プーチン氏、ウクライナと協議継続の用意表明 交渉担

ワールド

イスラエル軍法務総監、ガザ配給所の発砲巡り戦犯調査
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 2
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急所」とは
  • 3
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 4
    富裕層が「流出する国」、中国を抜いた1位は...「金…
  • 5
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
  • 6
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 7
    伊藤博文を暗殺した安重根が主人公の『ハルビン』は…
  • 8
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    中国軍事大学が特殊任務向け「蚊サイズ」ドローンを…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 10
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中