最新記事

アメリカ経済

トランプ、新型コロナウイルス対応で減税など「大規模経済対策」10日に会見

2020年3月10日(火)13時19分

トランプ米大統領は、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、ホワイトハウスが景気を下支えするため、給与税の引き下げなどの措置を議会民主党と10日に協議すると明らかにした(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米大統領は9日、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、ホワイトハウスが景気を下支えするため、給与税の引き下げなどの措置を議会民主党と10日に協議すると明らかにした。

トランプ氏はホワイトハウスで会見し、給与税引き下げなどの景気下支えに向けた措置は、かなりの規模になると強調した。

詳細には触れなかったが、10日に記者会見を行う予定。

またペンス副大統領は、政府が議会と有給の病気休暇について協議していることを明らかにした。この問題についてはすでに民主党が検討を進めている。

ジョンズ・ホプキンス大学によると、米国で確認された新型ウイルス感染者は605人で、死者はワシントン州で3人増えて合計25人となった。世界の感染者は11万3584人で、死者は3996人。

またトランプ政権は、数日以内に銀行、病院、医療保険業界の幹部とも協議する予定。

給与税は一律での引き下げが検討されている。また米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長をはじめ政権内では、具体的な税額控除や一部の業界や打撃を受けた分野に対する融資や直接の補助金も取り上げられている。

米共和党のテッド・クルーズ上院議員と下院のポール・ゴサール議員、ダグ・コリンズ議員、マット・ゲーツ議員の4人は、2月下旬の保守派集会への出席後にウイルス陽性反応が出た人物と接触したとして、自主的に隔離措置をとると発表した。

このうちゲーツ議員は9日にトランプ大統領と大統領専用機に同乗している。

大統領首席補佐官に就任する予定のマーク・メドウズ下院議員も、11日まで自主隔離する。報道官が明らかにした。

トランプ大統領とペンス副大統領も同じ集会に出席していたが、ホワイトハウスによると、いずれも陽性反応が出た出席者とは接触していない。

ホワイトハウスはその後、トランプ大統領は新型コロナウイルスの検査を受けていないと発表した。ペンス副大統領も受けていない。

*内容を追加しました。

[ワシントン 9日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・WHO「新型コロナウイルス、パンデミックの脅威に現実味 なお制御可能」
・スペイン、新型コロナウイルス感染者999人に急増 政府が近く支援策発表へ
・韓国、8日の新型コロナウイルス感染は過去10日で最低に 文在寅「安定局面に入る可能性」


20200317issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月17日号(3月10日発売)は「感染症 vs 人類」特集。ペスト、スペイン風邪、エボラ出血熱......。「見えない敵」との戦いの歴史に学ぶ新型コロナウイルスへの対処法。世界は、日本は、いま何をすべきか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、イラン大統領と電話会談 核計画巡り協議

ワールド

中国軍が台湾周辺で実弾射撃訓練、封鎖想定 過去最大

ビジネス

中国、来年の消費財下取りに89億ドル割り当て スマ

ワールド

カンボジアとの停戦維持、合意違反でタイは兵士解放を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 5
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 8
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中