最新記事

医療

新型ウイルス、インフル治療薬と抗HIV薬の混合投与が有効か

2020年2月3日(月)11時22分

タイの首都バンコクのラーチャウィティ病院の医師らは2日、新型コロナウイルスに感染した重症患者に対するインフルエンザ治療薬と抗エイズウイルス(HIV)薬の混合投与で症状の改善が見られると発表した。写真は2月2日、タイのバンコク市内の駅で撮影(2020年 ロイター/Soe Zeya Tun)

タイの首都バンコクのラーチャウィティ病院の医師らは2日、新型コロナウイルスに感染した重症患者に対するインフルエンザ治療薬と抗エイズウイルス(HIV)薬の混合投与で症状の改善が見られると発表した。

医師らは投与したのは、抗HIV薬の「ロピナビル」と「リトナビル」の配合剤とインフルエンザ治療薬「オセルタミビル」。

これらを患者に投与した後の48時間で、複数の患者に症状の改善が見られたという。症状が改善した患者には中国・武漢出身の70歳の女性も含まれる。

同病院の医師は会見で「これは新型コロナウイルスの治療薬ではないが、患者の状態はかなり改善した。われわれの管理下で10日間にわたって(新型コロナウイルスの)陽性反応が出ていた患者が混合薬の投与後、48時間以内に陰性となった」と説明。「見通しは明るいが、(混合投与が)標準的治療法になり得ると結論付けるにはさらなる検証が必要だ」と述べた。

中国保健当局はすでに抗HIV薬とインフルエンザ治療薬を新型コロナウイルス患者の治療に採用している。

[バンコク 2日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200211issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月11日号(2月4日発売)は「私たちが日本の●●を好きな理由【韓国人編】」特集。歌人・タレント/そば職人/DJ/デザイナー/鉄道マニア......。日本のカルチャーに惚れ込んだ韓国人たちの知られざる物語から、日本と韓国を見つめ直す。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マクドナルド、ハッピーセット「ポケモン」に購入制限

ビジネス

香港不動産ロードキング、オフショア債務全額払い停止

ワールド

アングル:中国企業、インドネシア事業展開に奔走 米

ワールド

スイスのジュネーブ、公共交通機関を一時無料化 環境
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ「衝撃の物体」にSNS震撼、13歳の娘は答えを知っていた
  • 3
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が教える「長女症候群」からの抜け出し方
  • 4
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...…
  • 5
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 6
    マスクの7年越しの夢...テスラ初の「近未来ダイナー…
  • 7
    「ホラー映画かと...」父親のアレを顔に塗って寝てし…
  • 8
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 9
    トランプ「首都に州兵を投入する!」...ワシントンD.…
  • 10
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 6
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 7
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 8
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 9
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 10
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中