攻めのトランプに守勢の安倍 日米首脳会談、通商問題で温度差
北朝鮮問題や安全保障では一致
会見の冒頭、安倍首相は「親密な個人的信頼関係により、日米同盟のきずなは揺るぎようがない」とトランプ大統領との個人的な信頼関係に裏打ちされた日米関係の蜜月ぶりを誇った。
北朝鮮問題では、朝鮮半島の非核化に向けた取り組みでトランプ大統領と一致。拉致問題の解決に向け、大統領の全面的な支持を得たことも表明した。
一方、トランプ大統領は、日本が防衛力を強化することに対する支持を表明。日本が最新鋭戦闘機・F35を105機購入するとしていることも紹介し「米国の防衛装備品の最大の購入者である」と賞賛した。
北朝鮮問題では「金(正恩朝鮮労働党委員長)が非核化を進めることを引き続き望む」、「制裁は続いており、北朝鮮問題は急がない」、「北朝鮮との方向性には満足」、「短距離ミサイル発射は気にしていない」と語り、米朝交渉が再び、軌道に乗ることへの期待感を示した。
安倍首相も金委員長との会談について、日本人拉致問題解決に向け、前提条件を付けずに同委員長と向き合う考えをあらためて示し、「トランプ米大統領からは全面的な支持をいただいた」と語った。
安倍首相は米国と対立関係にあるイランを念頭に「中東地域の平和と安定は国際社会において極めて重要だ」と指摘し、「日本としてできることがあれば行っていきたい」との考えも示した。
(Jeff Mason記者、Linda Sieg記者、編集:田巻一彦)
[東京 27日 ロイター]
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