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加入者が1日100万人?──アリババ会員向け重大疾病保障とは?

2018年11月12日(月)19時00分
片山ゆき(ニッセイ基礎研究所)

一方、ゴマスコアは、アリババ経済圏において、ユーザーの消費行動を偏差値化したものである。内容としては、(1)経歴や家族構成を中心とした本人の特性、(2)ネット上の金融取引、(3)SNSなどのコネクション、(4)ネット決済状況、(5)資産・経済力などを総合的に評価し、ユーザーを350点から950点の信用偏差値で表わしたものである。アリババ経済圏において、一定程度の信用力があると判断されるのは650点が基準となっているものが多い。点数は自身で確認することができ、高偏差値のユーザーのみが参加できるイベントや特典がある。また、650点以上を基準に、アリババが提携している病院において、1,000元を限度にキャッシュレスでの通院治療が可能となるなど、社会保障や保険分野でのサービス提供が近年進んでいる。

このように、重大疾病保障への加入に際しては、アリ会員、ゴマスコアなど、グループが独自に蓄積したコンテンツをフル活用することで、モラルリスクを一定程度担保している。

3──給付の多寡に応じて保障コストは後払い、年齢・性別にかかわらず同額を拠出

保険料に相当する保障コストについては、以下のような仕組みとなっている(図表1)。

被保険者に相当する給付対象者が、給付対象となる疾病のいずれかに罹患し、診断が確定した後、その内容について審査がされる。審査を通過した事案は、毎月7日、21日に、加入者に公開される。事案の内容に異議がない場合は、給付金額に受給者数を掛けた金額と、管理費(給付金総額の10%)を加えた総額を、年齢や性別にかかわらず加入者全員で除して、等しく負担する。算出された保障コストは、毎月14日、28日にアリペイから引き落とされる。

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