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安倍首相、森友問題に「関わっていないが、証拠や証言はない」 弱気発言に為替市場が円安へ

2018年4月9日(月)14時30分

4月9日、ドルは107.02円付近。市場の一部では、安倍晋三首相(写真)の国会での答弁が話題になっていた。都内で3月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

ドルは107.02円付近。朝方につけた高値を上抜け、一時107.06円まで上昇した。106円後半の底堅さはあるものの、107円半ばの上値の重さも意識され、方向感が出づらいという。

市場の一部では、安倍晋三首相の国会での答弁が話題になっていた。首相は午前の参院決算委員会で森友学園問題について「私も妻も関わっていないが、そうだという証拠や証言はない」とし、その上で「妻が名誉校長を引き受けたため疑念を持たれてもやむを得ない」と述べた。

国内金融機関の関係者からは「首相の発言のトーンがやや弱気に変わってきている印象。自らの去就を考えているのだろうか」との声が出ていた。

一方、「辞任となったら森友問題への関与を認めたことと同義。現段階で辞任を見込んでいる市場参加者はいないだろう」(外為アナリスト)との見方も聞かれた。

4月中旬に行われる予定の日米首脳会談については、トランプ米大統領から強気の発言が出て、円高方向に触れるリスクが指摘されている。また、会談直前に米財務省が日本を名指しで批判するような為替報告書を公表する可能性もあり、警戒されている。

[東京 9日 ロイター]


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