最新記事

核開発

北朝鮮「米朝首脳会談で非核化協議の用意」 非公式協議で伝える

2018年4月9日(月)08時15分

 4月8日、米当局者は北朝鮮が米国に対し、米朝首脳会談で朝鮮半島の非核化に向けて協議する用意があると初めて伝えたと明らかにした。スイスで2017年11月撮影(2018年 ロイター/Denis Balibouse)

米当局者は8日、北朝鮮が米国に対し、米朝首脳会談で朝鮮半島の非核化に向けて協議する用意があると初めて伝えたと明らかにした。

匿名の同当局者はロイターに対し、米朝当局者は最近非公開で接触しており、北朝鮮側が直接、首脳会談開催への意欲を示したと述べた。

当局者によると、接触はまだ予備段階。米国務省の当局者が国連代表部を通じて北朝鮮と連絡を取っているとみられるほか、米朝の情報当局者も異なる裏ルートで接触しているという。

米当局者は、米朝間の接触がいつどのようにして起こったかは明らかにしなかったが、複数の直接的な接触があったとした。

別の米当局者は、「米国は金正恩朝鮮労働党委員長が朝鮮半島の非核化について協議する用意があることを確認した」と述べた。

米当局者らは米朝首脳会談が5月に予定されているとしているが、北朝鮮は同会談について公式に発表していない。

米朝首脳会談の開催場所は明らかになっていない。同首脳会談は実現すれば、初の開催となる。

10年以上ぶりとなる南北首脳会談は4月末に開催される見通し。

韓国大統領府の当局者は米朝間のやりとりについて、「前向き」な展開として歓迎する見方を示した。別の大統領府当局者も「米朝間の接触が順調であることを認識している」と述べた。ただ、情報共有がどの程度行われているかは不明だとした。

トランプ米政権では、ボルトン元国連大使が9日に大統領補佐官(国家安全保障担当)に就任するほか、12日にはトランプ大統領が国務長官に指名したポンペオ中央情報局(CIA)長官の承認公聴会が上院で始まる。両氏はいずれも北朝鮮に対し強硬的な姿勢をとってきた。

前出の韓国当局者の1人は、同国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が早ければ10日にもボルトン氏と電話協議する可能性があると述べた。

[ワシントン 8日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:トランプ氏政治集会の舞台裏、聴衆はなぜ熱狂す

ビジネス

円全面安が加速、対米ドル以外も10数年ぶりの安値更

ビジネス

日銀、政策金利の据え置き決定 国債買入も3月会合の

ビジネス

特にコメントできることない=日銀会合後の円安進行で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中