最新記事

自動車

エアバス「空飛ぶ自動運転車」、年内にテスト開始か

2017年2月21日(火)17時47分
デイヴィッド・カーリー ReadWrite[日本版]編集部

ReadWrite[日本版]編集部

フランスの航空業界大手エアバスグループの最高経営責任者 トム・エンダースは、年内に空を飛ぶ自動運転車のテストを実施したい考えを示した。

"空飛ぶ自動運転車"を導入することで大都市の交通渋滞問題を緩和することができ、橋や信号、コンクリート舗装の道路について悩む都市計画のインフラ予算を抑えることができる、とエアバスは主張している。

「100年前、都市の交通は地下に展開された。そして今、我々は地面より上に、これを展開する技術を持っている。計画はまだ実験段階だが、開発への取り組みは真剣だ」と、エンダースはミュンヘンで開催されたDLDテクノロジーカンファレンスで語った。

エアバスは昨年、都市空中移動部門を設立し、空飛ぶ自動車の試作に取りかかった。その試験を年内におこなうことを計画しているが、消費者が実際に乗ることになるのは、2020年頃になるだろうとエンダースは語る。

ヘリコプターと"空飛ぶ自動車"はちがう

同社は半自動運転の空飛ぶ自動車も計画しており、乗客が乗り物を操縦できないといけないという規制ができても、プロジェクト全体が頓挫することはない。

さらに、エアバスは空飛ぶ自動車を使った新しいビジネスプランも練っている。ほとんどの人には価格的に手が届かない商用ヘリコプターを使ったものとはまったく異なる。乗客がタクシー的な感覚で空飛ぶ自動運転車を呼び出す、Uberのアプリのようなものを開発しようとしているのだ。

Uberもまた、エアバスの構想と同じく、空飛ぶ自動運転車を使ったサービスを展開しようと考えているという。大変興味深いところである。

空飛ぶ自動車の実現は数年後のことかもしれない。しかし、全米連邦航空局(FAA)がドローンの規制に苦労しているなか、人を載せた自動運転の空飛ぶ乗り物となると、そのハードルは相当高いものかもしれない。

 

footerlogo.png
ReadWrite[日本版]編集部

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

GMメキシコ工場で生産を数週間停止、人気のピックア

ビジネス

米財政収支、6月は270億ドルの黒字 関税収入は過

ワールド

ロシア外相が北朝鮮訪問、13日に外相会談

ビジネス

アングル:スイスの高級腕時計店も苦境、トランプ関税
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「裏庭」で叶えた両親、「圧巻の出来栄え」にSNSでは称賛の声
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 5
    セーターから自動車まで「すべての業界」に影響? 日…
  • 6
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パ…
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 9
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 10
    日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」…
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 6
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 7
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中