最新記事

フィリピン

フィリピンのドゥテルテ大統領初来日、日本は官民挙げて「おもてなし」

2016年10月25日(火)20時10分

10月25日、米国への批判を繰り返すフィリピンのドゥテルテ大統領が午後、今年6月末の就任後初めて来日する。写真はダバオで9月撮影(2016年 ロイター/Leandro Salvo Daval Jr)

 米国への批判を繰り返すフィリピンのドゥテルテ大統領が25日午後、今年6月末の就任後初めて来日する。南シナ海を軍事拠点化する中国をけん制するため、米国と共にフィリピンを支持してきた日本は、中国寄りの姿勢を取る同大統領を官民挙げて迎える。岸田文雄外相は同日朝、記者団に対し、「しっかり意思疎通を図り、大統領の考えを直接聞かせてもらうことが大切と考えている」と語った。

 ドゥテルテ大統領は27日までの滞在中に安倍晋三首相と会談。日本はフィリピンの海洋安全保障能力の向上支援をあらためて表明する。複数の関係者によると、両首脳は日本が9月に公表した大型巡視船2隻の供与について署名するほか、海上自衛隊が貸与する航空機のリース価格など詳細な条件を決定する見通しだ。

 米国から麻薬犯罪者の取り締まりを人権侵害として批判されたドゥテルテ大統領は、オバマ政権をたびたび非難。日本に先立って訪問した中国では「軍事的にも経済的にも、米国と決別する」と発言した。その後に「関係を断絶するつもりはない」と修正し、訪日前日に応じた日本のメディアとのインタビューでも米国への態度を軟化させたものの、日本の外務省ではこの発言に激震が走ったという。

 フィリピンやベトナムなど、南シナ海の領有権をめぐって中国と対立する東南アジア諸国との関係強化を図ってきた日本にとって、外交戦略を大きく狂わせかねない。

「フィリピンが中国と対話を進めるのは地域の安全保障にとって良いことだが、中国に取り込まれてしまうのは困る」と、日本の政府関係者は言う。

 南シナ海問題について国際仲裁裁判所が7月に下した判決を念頭に、法の支配の順守をフィリピン側と共有したい考えだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ政権のEVインフラ助成金停止は違法、米地裁

ワールド

加州がWHO感染症対応ネットワークに加盟、米の正式

ビジネス

焦点:中国、サービス消費喚起へ新政策 カギは所得増

ビジネス

NY外為市場=米当局がレートチェック、155.66
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 5
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優…
  • 8
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 9
    3年以内に日本からインドカレー店が消えるかも...日…
  • 10
    宇宙人の存在「開示」がもたらす金融黙示録──英中銀…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中