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コロナ特効薬を探せ

自動車会社は人工呼吸器をどうやって量産しているのか

FROM CARS TO VENTILATORS

2020年5月19日(火)17時55分
クロエ・ハダバス

新たに造られる人工呼吸器は、理想的には従来の製品より新型コロナウイルス感染症に対応したものでなくてはならない。ボードリーによれば、新しい人工呼吸器は長持ちする必要はないが、装置の扱いに慣れていない医療従事者にも使いやすいほうがいい。

コストも問題だった。GMが人工呼吸器を製造するインディアナ州ココモの工場では、数億ドルに上る改修費がかかった。政府は改修費用の支援に難色を示していたが、最終的にGMは政府との契約にこぎ着け、4月半ばに初回出荷を行った。

クスマノによれば、いいニュースもある。幸いにも新しい人工呼吸器の製造は、技術的にみて「ロケットの打ち上げほど難しくはない」のだ。

第2次大戦中に自動車メーカーは、戦車や軍用車両を製造して国を支援した。「経験済みのことだ」と、クスマノは言う。

<2020年5月26日号「コロナ特効薬を探せ」特集より>

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2020年5月26日号(5月19日発売)は「コロナ特効薬を探せ」特集。世界で30万人の命を奪った新型コロナウイルス。この闘いを制する治療薬とワクチン開発の最前線をルポ。 PLUS レムデジビル、アビガン、カレトラ......コロナに効く既存薬は?

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