最新記事
美容

1日2回ヨーグルトを「顔に塗る」だけ...医者もお手上げのニキビが消える? 乳酸菌パワーに高まる期待

Yogurt Cured My Acne

2025年3月12日(水)14時08分
メーガン・マクギリン(食品微生物学博士)
ニキビのある肌

化粧でごまかせないニキビやニキビ痕の解消には善玉菌を増やすのが鍵かも PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTO BY GETTY IMAGES PLUSーSLATE

<抗生物質も効かない長年の肌の悩みを救ったのはまさかのヨーグルト? ある女性研究者が辿り着いたのは「古くて新しい」スキンケア手法>

最初の1個が私の顔にぽつんと現れたのは9歳の時。鏡を見てギョッとしたのを覚えている。「ウソ! ニキビができるのは10代の子でしょ」

その後まもなく、ニキビは顔のあっちにもこっちにも出現し始めた。以後10年、何カ所もの皮膚科に通ったが、きれいな肌とは無縁だった。


ある時、医師の1人が抗生物質を処方した。皮膚の常在菌の一種、アクネ菌の増殖がしつこいニキビの原因だというのだ。まず軟膏を処方され、しばらくは効き目があった。それが効かなくなると、今度は強力な錠剤を処方された。

だが薬を変えても同じこと。一時的にニキビは治まるが、その後に勢いよく再発する。20代半ば頃には、「思春期の悩み」どころか、一生付き合う悩みになりそうだった。

その頃、食品微生物学の博士論文の準備に取りかかり、細菌に関する知識が増えた。

実はすべすべ素肌の人も、ニキビに悩む人と同じくらいアクネ菌を持っている。同じアクネ菌でも遺伝子がわずかに変異したさまざまな菌株があり、ニキビができやすい人はより多様な株のアクネ菌を持っている。当然、その中には病原性の強い菌も含まれる。

残念なことにアクネ菌の場合、抗生物質への耐性と病原性に関連があり、耐性菌はニキビを次々に発生させる菌でもある。私の治療がうまくいかなかったのはそのためだ。抗生物質の作用で菌が一時的に減っても、その後に耐性菌がどっと増殖するのだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米国、インドへの関税緩和の可能性=印主席経済顧問

ワールド

自公立党首が会談、給付付き税額控除の協議体構築で合

ビジネス

多国発行ステーブルコインの規則明確化するべき=イタ

ビジネス

エクソンCEO、ロシア事業再開の計画なしと表明=F
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 6
    アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブ…
  • 7
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 8
    「ゾンビに襲われてるのかと...」荒野で車が立ち往生…
  • 9
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 10
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中