コラム

本音を出さない政治家の、本質をえぐるフラッシュ

2015年11月26日(木)15時55分

民主党の大統領選候補ヒラリー・クリントン From Mark Peterson @markpetersonpixs

 ニューヨークを拠点とするマーク・ピーターソンは、フォト・エージェンシー、リダックスのメンバーで、長年世界の第一線で活躍している大ベテランだ。30年以上のキャリアがありながら、近年さらなる境地に達している。早くからインスタグラムを使いこなし、それを通して、自らのプロジェクトに挑戦し続けているのだ。

 優れたカメラアイとテクニックを兼ね備えたオールマイティーな写真家である。とりわけ、リッチなカラー、あるいはキッチュさを際立たせた作品は強烈な存在感を放つ。だが、インスタグラムの中で、あるいは近年の作品の中で、最もインパクトを与えるのは白黒の作品だ。"Politics in Black and White"と彼が名付けたプロジェクトである。至近距離からのフラッシュを多用して、アメリカの政治ドラマを大胆に切り取っている。

 彼がこのプロジェクトを思いついたのは、2013年秋、通称オバマケアと呼ばれる国民皆保険制度の実施をめぐって、反対派の共和党が政府の機能を停止させた時だ。そのとき政治家たちは、アメリカのために共通項を見つけ出すことなど考えず、自らの政治舞台を作り出すことだけを考えていた。そうしたことへの疑問が大きなベースになっている、と彼は言う。

ニュージャージー州知事のクリス・クリスティーが2016年大統領選への出馬宣言をした時の顔のアップ

プロフィール

Q.サカマキ

写真家/ジャーナリスト。
1986年よりニューヨーク在住。80年代は主にアメリカの社会問題を、90年代前半からは精力的に世界各地の紛争地を取材。作品はタイム誌、ニューズウィーク誌を含む各国のメディアやアートギャラリー、美術館で発表され、世界報道写真賞や米海外特派員クラブ「オリヴィエール・リボット賞」など多数の国際的な賞を受賞。コロンビア大学院国際関係学修士修了。写真集に『戦争——WAR DNA』(小学館)、"Tompkins Square Park"(powerHouse Books)など。フォトエージェンシー、リダックス所属。
インスタグラムは@qsakamaki(フォロワー数約9万人)
http://www.qsakamaki.com

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