コラム

ビットコインバブルは2021年ほぼ間違いなく崩壊する

2021年04月19日(月)06時23分

第四に、発行者が誰かわからない、あるいは存在しない、ということであり、かつ、マネーロンダリングや麻薬取引に便利に使われている(通貨としての利用のほとんどが違法行為に関連している)ということは、もっとも社会における通貨としてふさわしくないことを示している。

もはや言うまでもないことであるが、通貨として存在できる可能性はビットコインはゼロである。もちろん、それがわかっていることで、むしろ、リスク資産としては価格がより暴騰したのが、この1年半である。

そうなれば、前半の議論に戻って、暴騰したリスク資産は必ず暴落し、バブルは必ず崩壊するのである。したがって、ビットコインバブルは必ず崩壊する。そして、それが今年2021年に起こると私は思っているのである。

プロフィール

小幡 績

1967年千葉県生まれ。
1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現財務省)入省。1999大蔵省退職。2001年ハーバード大学で経済学博士(Ph.D.)を取得。帰国後、一橋経済研究所専任講師を経て、2003年より慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應ビジネススクール)准教授。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。新著に『アフターバブル: 近代資本主義は延命できるか』。他に『成長戦略のまやかし』『円高・デフレが日本経済を救う』など。

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