コラム

林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう理由

2025年06月14日(土)08時18分
林原めぐみ

林原めぐみ氏のオフィシャルブログ

<大炎上した声優・林原めぐみさんのブログは、一見すると至極真っ当に見える。だが、「排外主義」に強い影響を受けている部分が確かにある>

6月8日の林原めぐみさんのブログは、すべてにおいて絶妙だった。「米がない」ことへの疑問、「ちゃんと選挙に行こう」という呼びかけ、「特定の国を否定している訳ではない」という配慮、「海外からの観光客への規制を強化すべき」という主張、「日本の被災地や学生のために」という思いやり、そのどれも至極真っ当なものである。確かに、何の問題もないように見える。

だが、ところどころに見逃せない文言がある。「テレビが伝えない」、「報道規制」、「一部の海外留学生に無償で補助 日本の学生は奨学金」、「『自分の目』で判断してください」、「日本ザリガニがあっという間に外来種に喰われちゃったみたいに(※現在は削除済み)」といった文言だ。

ゼノフォビア(外国人嫌悪)というほどではないだろうが、文章全体から外国人に対するうっすらとした不安や恐怖心を抱いていることを感じさせる。

なかでも「外来種」という言葉が決定的だった。

外来種という単語はこれまで生物学などの分野で「生態系を乱す侵略者、排除すべき有害な存在」というネガティブな意味合いで使われてきた。それが近年、ネット上で外国人への差別的発言を行う人々の間で「差別語っぽくないパワーワード」として頻繁に使われるようになった経緯がある。

外国人をコミュニケーション不能な絶対悪として形容する言葉であり、私はこの言葉を蔑視的な文脈以外で見たことがない。

プロフィール

西谷 格

(にしたに・ただす)
ライター。1981年、神奈川県生まれ。早稲田大学社会科学部卒。地方紙「新潟日報」記者を経てフリーランスとして活動。2009年に上海に移住、2015年まで現地から中国の現状をレポートした。現在は大分県別府市在住。主な著書に『ルポ 中国「潜入バイト」日記』 (小学館新書)、『ルポ デジタルチャイナ体験記』(PHPビジネス新書)、『香港少年燃ゆ』(小学館)、『一九八四+四〇 ウイグル潜行』(小学館)など。

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