コラム

いち早く動いたソフトバンク...国内から「富の流出」が本格化? 日本経済「2025年のリスク」とは

2025年01月08日(水)17時10分
2025年の日本経済のリスク

CHONLATEE42/SHUTTERSTOCK

<2025年の日本経済にとって最大のリスクは「トランプ米大統領の不確実性」になりそうだが、それ以外にも従来の価値観が通用しない時代の到来する兆しが>

2025年の日本経済はトランプ米大統領に振り回される1年となりそうだ。トランプ氏の要求次第では、通商政策のみならず、金利や為替、さらには日本の財政にも悪影響が及ぶ可能性があり、現時点で正確な方向性を見通すのは難しい。

よく知られているように、トランプ氏はアメリカ第一主義を前面に掲げており、中国からの輸入に対して60%もの高関税を課すと同時に、日本やドイツなど友好国に対しても10%の関税をかけると宣言している。

トランプ氏のこうした強硬姿勢は、在日米軍駐留費負担の増額や装備品購入などを真の目的とした交渉材料である可能性も高い。どちらにしても関税が課せられた場合、日本からの輸出には大きな打撃となり、関税の代わりに多額の負担を余儀なくされれば、日本政府は大幅な支出増を迫られる。


トランプ氏が掲げる経済政策は基本的にインフレを誘発するものであり、理論どおりに考えればアメリカの中央銀行に相当するFRB(米連邦準備理事会)は利上げするので円安に振れやすい。だがトランプ氏は、逆に円高ドル安を望んでおり、為替に対してもどのようなスタンスで攻めてくるのか予想がつかない。

アメリカ側の要因に加えて、さらに不確実性を高めているのが日本の内政問題である。政府は野党からの要望を受け、大規模減税に舵を切らざるを得ない状況に近づきつつある。

プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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