ニュース速報

ワールド

イラン核施設で異常発生、原子力長官は「テロ」と断定

2021年04月12日(月)07時02分

7月11日、イラン原子力庁のサレヒ長官は同国中部ナタンズの核施設で起きた異常事態について「テロ」によるものだと断定した。ナタンズの核施設で2005年3月撮影(2021年 ロイター/Raheb Homavandi)

[ドバイ 11日 ロイター] - イラン原子力庁のサレヒ長官は、11日に同国中部ナタンズの核施設で起きた異常事態について「テロ」によるものだと断定した。国営テレビが伝えた。

イスラエルの公共放送KANは複数の情報機関筋の話として、イスラエルの諜報機関モサドがサイバー攻撃を仕掛けたと報じている。ただイスラエル政府は公式コメントを一切出していない。ネタニヤフ首相はナタンズの施設に直接言及はせず、「イランの核武装化を阻止する戦いは重大な任務だ」とだけ発言した。

イランの国営メディアによると、原子力庁の広報担当者はナタンズの施設で電気配線に問題が発生したと説明。死者や放射能汚染はないという。

ナタンズの施設はイランのウラン濃縮化プログラムの中核を担う存在で、10日に新型の遠心分離機を稼働させたばかり。国際原子力機関(IAEA)の査察対象にもなっている。

サレヒ氏は「イランはこの卑劣な行動を非難するとともに、国際社会とIAEAが核テロリズムに対処する必要があると強調する。そしてわれわれには加害者に罰を下す権利がある」と語った。

イスラエルは同国向けに使用する核兵器をイランが開発していると主張。イランは核開発の目的はあくまで平和利用だと反論している。

IAEAの広報担当者は電子メールで「われわれはこの件の報道を承知している。現時点でコメントはない」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アマゾンなど3社の株主、米移民政策の影響開示を要請

ビジネス

仏経済、26年上半期は0.3%成長へ 消費安定=I

ビジネス

アングル:フォードのEV撤退、政策転換と需要減の二

ワールド

高市首相の解散判断「容認」、議員定数削減前でも=吉
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中