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バイデン氏、勝利に自信 トランプ氏は法廷闘争へ

2020年11月05日(木)16時42分

 米大統領選は11月4日、開票が進み、民主党のバイデン前副大統領(写真)が、激戦州の中西部ウィスコンシン州とミシガン州を制したもようだ。バイデン氏は会見し、勝利に近づいていると自信を示した。一方、トランプ大統領は、票の集計の停止を求めて法廷闘争に入り、票の再集計も求めている。デラウェア州ウィルミントンで撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ウィルミントン(米デラウエア州)/ワシントン 4日 ロイター] - 米大統領選は開票が進み、民主党のバイデン前副大統領が、激戦のラストベルト(さびた工業地帯)の中西部ウィスコンシン州とミシガン州を制したもよう。バイデン氏は会見し、勝利に近づいていると自信を示した。一方、トランプ大統領は、票の集計の停止を求めて法廷闘争に入り、票の再集計も求めている。

バイデン氏は勝利を宣言してはいないものの、政権移行に向けたウェブサイト(buildbackbetter.com)を立ち上げた。「バイデン・ハリス政権は1日目から全力で取り組む」と表明している。

地元デラウェア州で副大統領候補のハリス氏とともに、勝利すれば国の団結に取り組むと強調。米国人を結びつける力は分断よりはるかに大きいと訴えた。

ウィスコンシン州を含めないと、現時点の選挙人獲得数はバイデン氏が243人、トランプ氏が213人。

複数のテレビ局の予想では、バイデン氏はミシガン州とウィスコンシン州で勝利する見込み。

一方、再選に向けたトランプ氏の選択肢は少なくなっている。同氏は一方的に勝利を宣言し、根拠を示さずに民主党が選挙を盗もうとしていると主張。法廷で争う構えを示した。

トランプ陣営は、ウィスコンシン州で票の再集計を求める一方、ミシガン州とペンシルベニア州で票の集計停止を求めて提訴した。これに対してミシガン州のベンソン州務長官は、訴訟は「根拠がない」との見解を示した。[nL4N2HR14J]

またトランプ陣営は、ペンシルベニア州で、投票日後に到着した郵便投票を受け入れるかどうかを巡り同州共和党が起こした訴訟について、トランプ氏が参加できるよう最高裁に求めた。

トランプ氏は、アリゾナ州とネバダ州での敗北予想を伝えた報道機関を痛烈に批判。「ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガンのあらゆるところでバイデン票を取り上げている。国にとって良くない!」とツイートした。

一方で バイデン氏は「全ての票が集計されるべきだ」と強調し、われわれから民主主義を奪うことは誰にもできないと述べた。

他の激戦州では、アリゾナ、ジョージア、ネバダ、ノースカロライナなどの州でまだ集計作業が行われている。

法律の専門家は、投票日後に到着した郵便投票の扱いなど、州ごとに法廷闘争が繰り広げられて大統領選出のプロセスが行き詰まる可能性を警告している。

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