ニュース速報

ワールド

ポーランド大統領選、保守現職ドゥダ氏が勝利 EUと対立続く

2020年07月13日(月)19時31分

 保守現職とリベラル派の一騎打ちとなった12日のポーランド大統領選挙決選投票は、ドゥダ大統領の勝利が実質確定した。プウトゥスクで12日撮影(2020年 ロイター/KACPER PEMPEL)

[ワルシャワ 13日 ロイター] - 保守現職とリベラル派の一騎打ちとなった12日のポーランド大統領選挙決選投票は、ドゥダ大統領の勝利が実質確定した。ドゥダ氏は欧州連合(EU)が批判する司法改革など、国民主義的与党「法と正義(PiS)」の政策を推進するとみられ、EU内での孤立が深まりそうだ。

13日の選管の発表によると、開票率99%超の時点で得票率はドゥダ氏が51.2%、最大野党の中道「市民プラットフォーム(PO)」のチャスコフスキ・ワルシャワ市長は48.79%で、両者の得票差は約50万票。投票率は68.12%と記録的な高水準だった。

勝利によりドゥダ氏はあと5年、大統領を続ける。PiSも、2023年に予定される次の議会選まで3年間は、ドゥダ氏の下で看板政策の寛大な社会保障政策を推進できる。

<EUとの亀裂>

ドゥダ氏が大統領に就任した2015年までは、ポーランドは旧東側諸国のなかで最も欧州寄りの国のひとつだった。しかし、民主的な基準に加え温暖化問題や移民問題でも対立するようになり、態度を硬化させた。

対抗馬のチャスコフスキ氏は選挙戦で、当選したあかつきにはより寛容な国を目指すと訴えた。

しかし、カソリック教徒が大多数を占める同国で、性的少数派(LGBT)の権利を学校教育に盛り込むという同氏の主張は、信仰のあつい保守派に「脅威」と受け止められた。

POの元代表は13日、民放テレビに「選挙スタッフの代表として言いたくないが、(ドゥダ氏との)得票差は結果を受け入れるのに十分だと思う」と語った。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

24年の独成長率は0.3%に 政府が小幅上方修正=

ビジネス

ノルウェー政府系ファンド、ゴールドマン会長・CEO

ビジネス

米株「恐怖指数」が10月以来の高水準、米利下げや中

ビジネス

中国大手銀5行、25年までに損失吸収資本2210億
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中