ニュース速報

ワールド

インタビュー:伊予算案がEUルールと整合的か精査中、危機は想定せず=欧州委員

2019年10月18日(金)11時18分

 10月17日、欧州連合(EU)のモスコビシ欧州委員(経済・財務・税制)はロイターのインタビューで、イタリアの2020年予算案で構造的財政赤字の増加が見込まれていることについて、EU財政ルールと整合的かどうか調べているところだが、危機を招くとは想定していないと述べた。写真は8月にベルリンで撮影(2019年 ロイター/Fabrizio Bensch)

[ワシントン 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)のモスコビシ欧州委員(経済・財務・税制)はロイターのインタビューで、イタリアの2020年予算案で構造的財政赤字の増加が見込まれていることについて、EU財政ルールと整合的かどうか調べているところだが、危機を招くとは想定していないと述べた。

イタリア政府は今週、20年予算案を欧州委に送付した。これによると、景気変動の影響を除く構造的財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は0.1%ポイント増える見通し。EUルールでは0.6%ポイントの削減が必要とされている。

モスコビシ氏は「イタリアの予算を分析しており、数日内で回答する必要がある。数字に整合性があり、若干の財政悪化について正当な理由があるかどうか見極めている」と述べた。

「同予算への対応で危機を招くような状況にはないが、前進しなくてもいいというわけではない」とした。

イタリアの前政権が昨年提出した予算案はEUルールからあまりにも逸脱していたため、欧州委は初めて予算案を送り返し、是正を求めた。この結果、イタリア国債利回りが急上昇し、伊政府との対立が深まった。

その後の政権交代で、親EU色が強い連立政権が発足。

モスコビシ氏は「現政権との20年予算に関する協議は、前政権との19年予算案に関する協議に比べて大いにやりやすくなった」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:好調スタートの米年末商戦、水面下で消費揺

ワールド

トルコ、ロ・ウにエネインフラの安全確保要請 黒海で

ワールド

マクロン氏、中国主席と会談 地政学・貿易・環境で協

ワールド

トルコ、ロシア産ガス契約を1年延長 対米投資も検討
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 3
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中