ニュース速報
ビジネス

米アッヴィの統合失調症薬、2つの中期試験で効果示せず 株価急落

2024年11月12日(火)09時54分

 米製薬大手アッヴィの統合失調症治療薬「エムラクリジン」が2つの中期臨床試験で効果が示せなかったことを受け、同社株価は11月11日、12%超下落した。2021年5月、マサチューセッツ州で撮影(2024年 ロイター/Brian Snyder)

Puyaan Singh Bhanvi Satija

[11日 ロイター] - 米製薬大手アッヴィの統合失調症治療薬「エムラクリジン」が2つの中期臨床試験で効果が示せなかったことを受け、同社株価は11日、12%超下落した。同薬は昨年同業セレベル・セラピューティクスを87億ドルで買収した際に入手した。この市場で競合する米ブリストル・マイヤーズ・スクイブのリードが拡大した。

エムラクリジンは幻覚や妄想など精神病の症状の急性悪化に直面する患者を対象にした試験で症状の程度を軽減できなかった。

アッヴィは主力の関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」の売上高が類似薬との競争により急減する中、積極的に買収を進めている。

パイパー・サンドラーのアナリスト、クリストファー・レイモンド氏は87億ドルの「過ち」はしばらく投資家心理の重しとなりそうだと指摘した。一部のアナリストは、同薬の売上高が10億ドル余りに上ると予想していた。

ブリストルの統合失調症薬は9月に米国で承認を獲得。11日の同社株の終値は10.5%高の59.82ドル。

ブリストルとアッヴィの統合失調症薬は、震えや体重増加などの副作用の一部を伴わずに症状を軽減する新しいクラスに属する治療薬。

アッヴィは、今後の方針を判断するために試験データの分析を続けていると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、来年1月の辞職表明 トラン

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で

ビジネス

NY外為市場=円急伸、財務相が介入示唆 NY連銀総
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 9
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中