英中銀、銀行資本改革を緩和へ 金融界の意見受け=高官
9月12日、イングランド銀行(英中央銀行)の高官は銀行のバーゼル国際規制に基づく資本強化について、当初の提案に「大幅な修正」を加える考えを明らかにした。写真は7月、ロンドンの英中銀付近で撮影(2024年 ロイター/Maja Smiejkowska)
[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)の高官は銀行のバーゼル国際規制に基づく資本強化について、当初の提案に「大幅な修正」を加える考えを明らかにした。
金融業界から「過度に慎重」で、実施には過大なコストや課題が伴うとの指摘があったことを受けて修正を決めた。
英中銀のプルーデンス政策担当ディレクター、フィル・エバンズ氏は12日に公表された講演で、全体としては資本要件への影響は「非常に小さい」との見方を示した。
バーゼル資本規制を導入するために行った調整は、英国のデータを使用し、英国だけに適用されるとし、他の国や地域での実施方法について「正しいアプローチ」を示唆するものではないと説明した。
インフラ、住宅ローン、中小企業向け融資に関する新たな提案を考慮すると、4年かけて段階的に導入される自己資本規制に対する修正案の影響は、合計で1%未満と中銀は予想している。
エバンズ氏は「これは中銀の意見募集での提案よりも影響が小さく、金融危機からコロナの流行までの10年間で必要とされた約300%の増加と比べると、明らかに非常に小さい。また他の主要地域と比べても影響は小さい」と指摘した。